2026.11.05
実家を相続したものの、どこに相談したらいいのか分からない。そんなふうに、迷っていませんか。
ふだん、相続や不動産のことを考える機会は、ほとんどありません。分からなくても当然で、何も問題ありません。
この記事では、相談先を選ぶときの見方をお話しします。当社でうかがってきたお客様のお話も、少し交えます。
・インターネットで調べても、どこがいいのか分からない
・数社に声をかけたら、「売りましょう」とだけ強く勧められた
・質問をしても、答えがあいまいで不安になった
以前、当社に相談に来られたお客様にも、同じような方がいらっしゃいました。
そのお客様は、インターネットで調べたあと、当社のほかにも数社に声をかけておられました。
ところが、「売りましょう」とだけ、強く勧められたそうです。具体的な質問をしても、答えがあいまいなことが多く、不安だったとのことでした。
たとえば、あるご事情を抱えた物件について、相場に比べて「どのくらい値下がりするのか」と聞いても、はっきりした答えはもらえなかったそうです。値下がりの幅は、ご事情によって違います。いくつかの事例を聞けていたら、納得しやすかったのではないか、と私は考えています。
原因は、大きく3つあると考えています。
相続は、ふだん気にしたこともないことばかりです。だから、困惑して当然です。
しかも相続は、専門性が必要な分野です。それぞれの専門家(士業)との連携も、大切になります。
お医者さんにも、内科、外科、耳鼻科があります。不動産会社にも、同じように、得意不得意があります。
ホームページや広告用のページは、どこでも書けます。書いてあることだけでは、違いが見えにくいのです。
査定額に大きな差があって、どれが本当か分からないときは、根拠を聞いてみてください。
ここまでのお話をまとめると、解決のカギは2つです。
ひとつめは、相続に強い会社かどうか。ふたつめは、担当してくれる方が話しやすい相手かどうかです。
これは、不動産会社だけの話ではありません。専門家(士業)でも同じです。
手順1 相続に強いかどうか、調べてみる
士業でも、不動産会社でも、相続に強いか、専門性が高いかを調べてみましょう。
ただし、ホームページや広告用のページに書くだけなら、どこでもできます。そこで、こんなところも見てみてください。
・外部サイトでの評価
・口コミやレビュー
・出版実績など
とはいえ、外部の評価や口コミ・レビューなどがすべてではありません。次の手順で、実際に話を聞いてみましょう。
手順2 気になる会社に、実際に話を聞いてみる
気になる会社が見つかったら、実際に話を聞いてみます。そのとき、対応してくれた方と、やりとりしやすそうか、話しやすそうかを見てください。
「うちの物件は、対応してもらえないかも」と思い込んでしまう方もいらっしゃいます。遠慮せず、対応できるかどうか聞いてみてください。
手順3 金額より先に、「どう決まったか」を聞く
最初のご相談で、特に多いのが、こんな質問です。
「いくらくらいで売れそうですか」
地方の物件なら、「そもそも売れますか」
ただ、金額だけをお伝えすると、その金額が一人歩きしてしまいます。
不動産は、価格が見えにくいものです。そこで当社では、価格がどのように決まっていくのか、その考え方の説明から入るようにしています。
ご理解いただきやすいように、丁寧にお話しするよう気をつけています。すると、納得していただけることが多い印象です。
査定額を比べるときも、同じです。金額だけで決めないでください。その金額は、どんな理由で出たのか。説明に、納得できるか。そこを聞いてみましょう。
手順4 いちばん気になっていることを、最初に伝える
不動産ごとに、課題は違います。お客様がいちばんひっかかっていることを解消できたとき、ほっとされる場面が多くあります。
たとえば、別の物件のご相談です。20件以上の駐車場契約があり、借りている方ひとりひとりへの解約手続きを、売る前に、売る側としてすべて行わなければならないのか、と心配されていました。
当社からは、オーナーチェンジという方法があることをお伝えしました。貸している側の立場を、そのまま買う人に引き継ぐ売却方法です。このご相談では、売る側で解約の手続きをする必要はありませんでした。
お客様は、とてもほっとされていました。
不動産会社にとっては、当たり前のことでも、お客様にとっては、眠れないくらい不安になることがあります。私たちは、そう実感しました。
ですから、「こんなことを聞いてもいいのかな」と思うことほど、最初に伝えてみてください。
きょうだいの関係が良好かどうかで、売却の進め方は大きく変わります。
円満なら、窓口になる不動産会社を1社にして進められます。お互いに敵対的だと、相手が見つけてきた会社には不安や不信感があり、それぞれが別の会社に頼むことがあります。
そうなると、売り出す金額をいくらにするのか。「入札」(買いたい人に金額を出してもらい、決める方法)にするのか。入札にするなら、どの会社が取りまとめるのか。決めないといけないことが、すべて話し合いになってしまいます。
ですから、相談のときは、きょうだいとの関係もあわせて話してみてください。
残す側が道筋を示さないと、トラブルになりかねません。たとえば、こんな方法があります。
・不動産を共有にしない。ひとりに不動産、もうひとりに同額程度の金融資産を残す
・生前に売却して、分けやすい金融資産にしておく
実家を相続したときの相談先は、次の順で選んでみてください。
・いちばん気になっていることを、最初に伝える。
・相続に強いかどうかを調べる
・実際に話を聞いて、話しやすい相手かを確かめる
相続・不動産コラム